登る
地域別 絶景登山おすすめリスト2023|九州・沖縄編
九州・沖縄エリアのとっておきの山を集めました。キーワードは「日帰り」「絶景(眺望)」。遠くの高い山も素敵だけれど、山は高さだけが魅力ではありません。地元にも隠れた魅力がたくさんあります。
地域別 絶景登山おすすめリスト2023 #01/シリーズ一覧はこちら
目次
日帰り×絶景を満喫!
近くの山を楽しむ「地域別 絶景登山」。遠くの高い山もいいけれど、近くの山にだって豊富な魅力が詰まっています。
① 日帰りで行ける
② 眺望の良さ(絶景ポイントがある)
この2つの基準に照らし合わせ、「おすすめの山(全141座)」を選定しました。
※「おすすめの山(全141座)」は、登山アプリ「YAMAP」が実施したユーザーアンケートにおける約2万人の回答結果をもとに選定しています。
福岡県の絶景 ベスト3
第1位 福智山(ふくちやま/900m)
山域:筑紫山地
都道府県:福岡県北九州市・直方市・福智町
標高:900m
おすすめコース:上野登山口-福智山-上野越・福智山分岐 周回コース(約4時間)
福智山は町の名の由来にもなった郷土を象徴する名山です。山頂にあるどっしりとした巨岩の上からは360度の大パノラマが広がり、英彦山、周防灘、玄界灘を眺めることができます。初級から上級までのコースが整備されていますので、レベルに合わせた山登りが楽しめます。
第2位 英彦山(ひこさん/1,199m)
山域:筑紫山地
都道府県:福岡県添田町、大分県中津市
標高:1,199m
おすすめコース:豊前坊登山口-英彦山-英彦山 周回コース(約3時間20分)
英彦山は福岡県内では誰もが知っている有名な山です。出羽の羽黒山、熊野の大峰山と並び、日本三大修験道の霊場として人々の信仰を集めました。樹齢1200年の鬼杉を筆頭に杉の巨木が林立し、山中には山伏が修行した行場があちらこちらに残っています。
英彦山の登山地図・詳細情報はこちら
※英彦山は、英彦山神宮の上宮改修工事に伴い、2022年8月1日から2025年12月ごろまで登山道に通行止めの区間があります。事前に現地の最新情報を確認して行動をしてください。
第3位 宝満山(ほうまんざん/827m)
別名:竈門山
山域:三郡山地
都道府県:福岡県太宰府市・筑紫野市
標高:827m
おすすめコース:宝満山 竈門神社〜正面登山道コース(約4時間)
九州で最も登山者が多いと言われている宝満山は、かまどのような山容と雲霧が沸き立つ様子から「竈門山」という別名を持っています。山頂には竈門神社の上宮が鎮座しており、大宰府の鬼門を封じていたと言います。澄や空海を始め、大陸へ渡る人々は出発前にこの山に登り、航海の安全と事業の成功を祈ったそうです。
佐賀県の絶景 ベスト3
第1位 天山(てんざん/1,046m)
山域:筑紫山地
都道府県:佐賀県
標高:1,046m
おすすめコース:天川駐車場コース(約1時間10分)
4kmに及ぶ平坦な山頂には美しい草原が広がり、気持ちの良い山歩きを楽しめます。ツゲやツツジが群生し、高山植物も豊富です。山頂からは玄界灘、有明海、佐賀平野を望み、お天気が良い日には雲仙岳や阿蘇山まで見えることもあります。8合目付近まで車で行くことができるので、家族連れ登山にも人気の山です。
第2位 黒髪山(くろかみやま/516m)
山域: 筑紫山地
都道府県:佐賀県武雄市・有田町
標高:516m
おすすめコース:見返り峠-黒髪山 往復コース(約2時間40分)
黒髪山は決して高い山ではありませんが、非常に登りがいのある山です。山頂は「天童岩」と呼ばれる巨岩で、一度に30~40人が座れるという大きさです。この山頂への最後の登りが鎖場になっており、スリルが味わえるルートになっています。360度開けた山頂からの景色は、低山と思えないほど抜群の眺望です。
第3位 多良岳(たらだけ/982m)
山域:多良山地
都道府県:佐賀県太良町、長崎県諫早市
標高:982m
おすすめコース:多良岳 往復コース(約2時間50分)
多良岳にはシャクナゲやツツジの群落が自生し、彼岸花に似たオオキツネカミソリや、九州ではここでしか見られないチャルメルソウといった貴重な植物に出会うことができます。中山キャンプ場からスタートする登山ルートは、初心者でも自然を満喫しながら歩くことができます。
大分県の絶景 ベスト3
第1位 由布岳(ゆふだけ/1,580m)
別名:豊後富士
都道府県:大分県由布市
標高:1,580m
おすすめコース:由布岳 正面登山口コース(約4時間30分)
由布岳は温泉で有名な湯布院のシンボルで、盆地の各所からその独特な山容を望むことができます。深田久弥が日本百名山に選ばなかったことを後悔した山といわれています。山頂からは九重山、祖母山、阿蘇山などが見え、6月になると自生するミヤマキリシマが山肌を美しく彩ります。
第2位 元越山(もとごえやま/581m)
都道府県:大分県佐伯市
標高:581m
おすすめコース:色利登山口-元越山 往復コース(約3時間)
明治を代表する文豪・国木田独歩がこよなく愛した山で、山頂からの眺望のあまりの美しさに涙したといわれています。彼は、著書『元越山に登る記』にその展望の素晴らしさを書き残しています。山頂には独歩の碑文が建っています 。
第3位 久住山(くじゅうさん/1,786m)
都道府県:大分県竹田市
標高:1,786m
おすすめコース:牧ノ戸峠-久住山 往復コース(約4時間30分)
久住山は、九州最高峰の中岳、稲星山、黒岳、大船山などと共に九重連山と呼ばれ、九重連山として深田久弥選定の日本百名山に選ばれています。この一体で6月に咲くミヤマキリシマの群落や、秋のドウダンツツジの紅葉は大変有名です。牧ノ戸峠の登山口から久住山への登山は日帰りで歩くことができ、阿蘇方面の広々とした展望が味わえます。
長崎県の絶景 ベスト3
第1位 岩屋山(いわやさん/475m)
都道府県:長崎県長崎市
標高:475m
おすすめコース:岩屋神社登山口-岩屋山 周回コース(約2時間10分)
江戸時代に長崎では、正月に七福神に見立てた市街を囲む7つの山をわらじ履きで巡る「七高山巡り」という習わしがあったそうです。岩屋山はその7つの中の1つに数えられています。山頂からは長崎市の街並みを眺めることができます。
第2位 八郎岳(はちろうだけ/589m)
都道府県:長崎県長崎市
標高:589m
おすすめコース:八郎岳-小八郎岳-千々峠 周回コース(約3時間40分)
平安時代末期の武将・源為朝が九州で暴れまわり、鎮西八郎と名乗っていたことから八郎岳という名がついたといわれています。春は落葉樹林の新緑が美しく、秋は山頂のススキが美しい市民憩いの山です。山頂からは360度のパノラマ絶景が見渡せ、長崎半島を取り囲む海が一望できます。
第3位 普賢岳(ふげんだけ/1,359m)
都道府県:長崎県雲仙市
標高:1,359m
おすすめコース:仁田峠駅-普賢岳 往復コース(約3時間20分)
普賢岳は、地質の世界遺産ともいえる「世界ジオパーク」に日本で初めて認定された「雲仙岳」を構成する山々の主峰です。かつては長崎県の最高峰でしたが、平成の噴火でできた日本一新しい山「平成新山」が現在の最高峰になっています。普賢岳の山頂からは大迫力の平成新山を間近で見ることができます。錦秋の鮮やかな景観は圧巻です。
熊本県の絶景 ベスト3
第1位 鞍岳(くらだけ/1,117m)
都道府県:熊本県菊池市
標高:1,117m
おすすめコース:鞍岳(男岳) 登山ルート(約1時間)
阿蘇外輪山の1つで、山の名は馬の鞍の形に似ていることに由来しています。男岳と女岳の双耳峰になっており、山頂からは阿蘇山、雲仙が見渡せ、四方に開けています。9合目からスタートする東登山口コースは山頂まで約20分で辿り着くことができますので、気軽にファミリー登山を楽しむことができます。
第2位 俵山(たわらやま/1,095m)
都道府県:熊本県西原村・南阿蘇村
標高:1,095m
おすすめコース:俵山 往復コース(約3時間20分)
阿蘇山の大噴火によってできた外輪山の西側にそびえています。3月には山の「野焼き」が行われ、山が炎に焼き尽くされる圧巻の光景は、春の風物詩となっています。登山口でもある俵山峠展望所からは阿蘇カルデラ全体が見渡せ、90分程で山頂に辿り着くことができるので、初心者でも安心のルートです。
第3位 阿蘇山(あそざん/1,592m)
都道府県:熊本県阿蘇市
標高:1,592m
おすすめコース:仙酔峡登山口-高岳-中岳 周回コース(約4時間)
世界最大級のカルデラを誇る阿蘇山は、「火の国」熊本のシンボルです。カルデラは東西18キロ、南北25キロあり、その中央部にそびえる中岳、高岳、根子岳、杵島岳、烏帽子岳を総称して阿蘇山と呼びます。活発な活動を繰り返す中岳の火口、砂浜や草原のような景色が広がるエリアと、変化に富んだ山の姿を見ることができます。
宮崎県の絶景 ベスト3
第1位 双石山(ぼろいしやま/509m)
都道府県:宮崎県宮崎市
標高:509m
おすすめコース:双石山 登山ルート(約2時間30分)
地元の人々から最も親しまれている山で、初心者から健脚の方まで楽しめるバリエーションルートが魅力の山です。風化してできた独特な形状の奇岩が双石山のシンボルになっており、岩の表面が風化によってボロボロと崩れていくことからこの名がついたといわれています。針の耳神社の奇妙な天狗岩や、象の墓場と呼ばれる岩壁に囲まれた空間など、見どころが多く点在しています。
第2位 行縢山(むかばきやま/829m)
都道府県:宮崎県延岡市
標高:829m
おすすめコース:行縢山登山口-行縢山 往復コース(約4時間20分)
山中には「日本の滝百選」に選ばれている幅20m、落差80mの花崗岩の絶壁から流れ落ちるダイナミックな「行縢の滝」があり、見どころのひとつになっています。山頂は雄岳と雌岳の2つのピークがありますが、雄岳に登るルートが一般的で、山頂からは延岡市街地や太平洋の景色を楽しめます。
第3位 大崩山(おおくえやま/1,643m)
山域:九州山地
都道府県:宮崎県
標高:1,643m
おすすめコース:宇土内谷登山口-大崩山 往復コース(約4時間20分)
九州最後の秘境と言われる祖母傾(そぼかたむき)国定公園を代表する山で、2017年にはユネスコの生物圏保存地域「エコパーク」に登録されています。火山活動で作られたドーム状の花崗岩が隆起・侵食によって形成された迫力ある岩山で、ロッククライミングの場としても人気があります。3ルートのうち、ロープ渡りやはしご登りが連続する2ルートは上級者向けになり、初心者におすすめなのは、宇土内谷(うどうちたに)登山口から登る1ルートのみになります。
鹿児島県の絶景 ベスト3
第1位 高隈山(たかくまやま/1,236m)
山域:高隈山地
都道府県:鹿児島県鹿屋市・垂水市
標高:1,236m
おすすめコース:垂桜コース登山口-大箆柄岳 往復コース(約4時間15分)
大箆柄岳を主峰とする、1,000m以上の7つの山々を総称して高隅山と呼んでいます。古くから信仰の対象とされ、江戸時代にはこの山々を巡る七岳参詣が行われてきました。山頂は笹で覆われ、霧島連山や桜島など、360度の素晴らしい大パノラマが広がります。
第2位 開聞岳(かいもんだけ/924m)
別名:薩摩富士
都道府県:鹿児島県指宿市
標高:924m
おすすめコース:二合目登山口〜開聞岳 往復コース(約5時間)
日本百名山の中で筑波山についで2番目に低い山で、美しい円錐形をしていることから「薩摩富士」と呼ばれる独立峰です。登山ルートは1つのみで、登山口から山をぐるりとらせん状に登り、頂上へ至ります。海に突き出た山頂からは、幻獣イッシーの伝説が残る池田湖、霧島、桜島、屋久島などが一望できます。
第3位 栗野岳(くりのだけ/1,101m)
都道府県:鹿児島県湧水町
標高:1,101m
おすすめコース:栗野岳第2峰-栗野岳 周回コース(約2時間30分)
栗野岳は霧島連山の最も西に位置しています。日本一の枕木階段があるレクリエーション村からのルートは森林浴を楽しめるおすすめルートです。山頂は樹林帯の中のため展望はありませんが、山頂手前の見晴台からは霧島連山や鹿児島湾に浮かぶ桜島の絶景が楽しめます。
沖縄県の絶景 ベスト3
第1位 於茂登岳(おもとだけ/526m)
都道府県:沖縄県石垣市
標高:526m
おすすめコース:於茂登岳 往復コース(約2時間40分)
沖縄県の最高峰で、石垣島に位置しています。古くから霊山として信仰の中心的存在であり、地元では「ウムトゥダギ」と呼ばれ「石垣島のおおもとをなす山」を意味しています。登山道脇の小滝や樹齢100年のイタジイの巨木を眺めながら辿り着いた山頂からは、島内の展望が楽しめます。特別天然記念物であるカンムリワシやリュウキュウキンバトが生息しています。
第2位 嘉津宇岳(かつうだけ/451m)
都道府県:沖縄県名護市
標高:451m
おすすめコース:嘉津宇岳 往復コース(約1時間)
嘉津宇岳は沖縄本島北部の本部半島に位置し、琉球時代から1916年の陸地測量部による測量が行われるまでは、沖縄本島の最高峰と考えられていました。岩場の山頂は360度開け、沖縄北部一帯の海岸や街並みが見渡せます。
第3位 八重岳(やえだけ/453m)
都道府県:沖縄県本部町・名護市
標高:453m
コースの参考になる活動日記:かみなりさんの活動日記(約20分)
沖縄本島で2番目に高い標高を持つ八重岳は、寒緋桜の名所です。頂上までの約4kmある登山道には約7,000本の桜が植えられており、例年1~2月に日本で最も早く桜が開花することで有名です。
地域の山を楽しもう
日帰りで山歩きを楽しめる「地域の山」。ただし、あまりに人気(ひとけ)のない里山や標高1,000メートル以下の低山の中には、たくさんの道があちこちに入り組んでいて、本来歩むべき登山道が分からず 「道迷い」 に繋がりやすい側面もあるのでご注意を。警察庁の例年の調査によると、「道迷い」による遭難事故は全遭難者のうち約4割を占め、 例年の最多要因になっていることからも、十分に注意が必要です。
事前の情報収集や準備はもちろん、登山中も自分の現在地を確かめられるよう、紙地図や登山アプリをうまく活用しながら安心安全に登山を楽しみましょう。
また、登山アプリ「YAMAP」を活用して安全登山するコツもまとめています。こちらの記事もご覧ください。
YAMAP MAGAZINE 編集部
登山アプリYAMAP運営のWebメディア「YAMAP MAGAZINE」編集部。365日、寝ても覚めても山のことばかり。日帰り登山にテント泊縦走、雪山、クライミング、トレラン…山や自然を楽しむアウトドア・アクティビティを日々堪能しつつ、その魅力をたくさんの人に知ってもらいたいと奮闘中。
この筆者の記事をもっと読む公式SNSで山の情報を発信中
自然の中を歩く楽しさや安心して山で遊べるノウハウに関する記事・動画・音声などのコンテンツをお届けします。ぜひフォローしてください。