投稿日 2023.02.02 更新日 2023.05.23

楽しむ

やまポトレ#2|山を行く人のポートレートと山を行く理由

冬山シーズンも真っ只中。各地から雪山登山の報せが舞い込むなか、編集部は八ヶ岳連峰の北横岳(2,480m)へ。気温は氷点下。すっかり山々は白銀の世界へとその姿を変えていました。そんな冬の八ヶ岳で「なぜ山に登るのか?」を伺う『やまポトレ』連載の取材を敢行。第1回につづき、山に魅せられた人たちの素敵なエピソードをたっぷりとお届けします!

目次

マイペース登山で自然を楽しむため

のんびりマイペースに登山をするのが好きだというりかさん。山を登るようになったのは社会人になってから。山梨県在住ということもあり、高校の友人と一緒に「山梨百名山を登ろう!」とはじめたのがきっかけで、いまでは冬山登山をするまで山にハマってしまったのだとか。

「好きな山は南アルプスの甲斐駒ヶ岳(2,967m)です。登山口から山頂までの距離は長いんですが、自宅から見える山ということもあり、また登りたいと思っています。今年は鳳凰三山にソロでテント泊で行きました。ノロノロ歩きですが、南アルプスの自然の深さがよかったですね。秋には紅葉を見に北アルプスの涸沢まで行きましたが、テント場からいろんなピークがみえて、行きたい山がまた増えてしまいました」

ソロで登山を楽しむのも好きだというりかさん。自分にあった山行スタイルを見つけるのに至ったのは、なんともほろ苦いエピソードでした。「以前、山サークルのグループ登山で北アルプス最深部の雲ノ平に行ったことがあるのですが、一緒に行った人たちのペースに全然追いつけず、しかも天気も最悪で……。いい思い出ではないのですが、自分のペースで好きな山に登るのが合っているんだなと気づきました(笑)」

コーディネートはバッチリ。使用ギアは厳選されたものと思いきや……。「実は、道具へのこだわりはあまりないんです(笑)。YouTubeやSNSを見て、いいな!と思ったものを買って使っています。山ご飯も凝ったものをつくりたいと思いつつ、かなりめんどくさがりなんです……。なので、山帰りに温泉と美味しいものを食べるのが楽しみになっています」

やまポトレVol.7|りかさん

年代:20代
職業:栄養士
登山歴:6年
好きな山:甲斐駒ヶ岳
お気に入りの山道具:新調したミレーのシェルジャケット

山でしか見られない景色に魅せられて

フリーランスでシステムエンジニアをしているという、ようこさんとファンさん。登山歴は4年。共通の仕事で出会い、一緒に山に登るようになったのだとか。今年は雲ノ平に2度も行ったのだそう。水晶岳や野口五郎岳といった裏銀座の静かな山の縦走が思い出に残っていると語ってくれました。

「最初に登ったのは高尾山(599m)。それから2年ほど低山で経験を積んで、高山にも登るようになりました。唐松岳(2,695m)で朝日を見たときに、人生が変わったなって思いました。剱岳(2,999m)の横から登る朝日がほんとうに綺麗で……。感動しました」

写真に写っているかわいらしい雷鳥。ひょっとしたら見たことがあるという方も多いはず。「立山に行ったときに買った雷鳥のぬいぐるみです。山グッズが好きなんです。使っているバックパックは、韓国のガレージブランドの『CAYL(ケイル)』のもの。年末の旅行で韓国に行くので、本店に行くのが楽しみです」

やまポトレVol.8|ようこさん

年代:50代
職業:システムエンジニア
登山歴:4年
好きな山:雲ノ平、立山
お気に入りの山道具:CAYLのバックパック

「はじめて一緒に登った高山は立山(3,015m)でした。はじめは高尾山でヒーヒー言っていたくらいだったのですが、トレーニングの甲斐もあってアルプスの縦走登山もできるようになりました。基本はテント泊です。まわりに気を使わなくていいのと、自然にグッと近くなるような気がします」

好きな山道具は?との問いにユニークな答えが返ってきました。「テント泊でお酒を飲むのが好きですね。高山だとあまりたくさん持って行けませんが、山小屋にもあるので助かっています(笑)。好きな山は水晶岳(2,986m)。水晶岳はずっと憧れの山で、山頂からの見晴らしも最高。今年行ったときは天気もよくて、槍ヶ岳(3,180m)も見えて感動的でした」

やまポトレVol.9|ファンさん

年代:50代
職業:システムエンジニア
登山歴:4年
好きな山:雲ノ平、水晶岳、五竜岳
お気に入りの山道具:お酒

山=非日常を味合わせてくれる場所だから

広告代理店の制作部に勤務するしゅうたさん。友人に山に連れて行ってもらったのをきっかけに、今では登山歴は8年に。多忙な仕事柄、長期での山行ができるチャンスが少ないそうで、夏休みは思い切って北海道の利尻山(1,721m)へ。

「せっかくなら短い休みでも濃い山行をしたかったんです。標高が高い山ではありませんが、歩いている時間も長かったですし、これまでずっとコロナ禍だったこともあり、久しぶりの遠征登山は感慨深かったですね」

仕事がときには深夜に及ぶというしゅうたさん。山は非日常を感じる大切な時間なのだそう。「今年(2022年)の山行は8回くらい。その中でも思い出深かったのは雲ノ平に行けたことですね。3泊4日の縦走登山で、これまででもっとも日数の長い山行となりました。実は夜行バスに乗る直前まで仕事をしていて。なんとか片付けて、ギリギリで飛び乗って山へ。山行は全部順調。天気にも恵まれ、無理してでも行ってよかったと今でも思い出します」

「夏も冬も登りますが、暑さが苦手なので、涼しくなってからが多いですね。これまで何度も登っているのは、冬の谷川岳(1,977m)です。カメラも好きなので、いい写真を撮ってYAMAPの活動日記をアップするのが楽しみになっています」

やまポトレVol.10|しゅうたさん

年代:30代
職業:広告代理店
登山歴:8年
好きな山:雲ノ平、冬の谷川岳
お気に入りの山道具:カメラ

やまポトレ取材を終えて|寒い雪山の温かい笑顔

同じ山であっても、登る理由や楽しみ方はそれぞれ。素敵なお話しを伺うことができました。冬山、しかも氷点下というタフなコンディションで、取材をする編集部員も体の芯から震えがくるほどの寒さ。そのような中、温かい笑顔で取材に応じてくれた登山者のみなさま、あらためてありがとうございました。そして、やまポトレ冬山編は後編につづきます。お楽しみに!

取材日:2022年12月25日

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