投稿日 2021.05.25 更新日 2023.05.23Sponsored

学ぶ

初夏の紫外線ってどれくらい? 標高2,057mの大菩薩嶺で実証してみました!

本格的な夏山シーズンに向けて、今から気になるのが、日焼け問題。夏本番前だからまだ大丈夫!と思ったら大間違いで、標高が高くなればなるほど、美肌の大敵となる紫外線が強くなるのです。

今回、ヘルスケア&コスメメーカー「協和」のビューティーアドバイザー・槇田友紀さんにご協力いただき、山梨の大菩薩嶺に登りながら、紫外線量の推移を実証してみました!

目次

登山の日焼け対策は重要って聞くけど、実際どれだけ紫外線が降り注いでいるの?


美肌の大敵として知られるのが、紫外線。過去記事でも紹介したように、地上に降り注ぐ紫外線にはUV-A(A波)とUV-B(B波)の2種類があります。A波は肌の真皮にまで入り込み、シワ・たるみといった肌の老化を引き起こし、B波はDNAを傷つけ炎症を起こすので、シミ・皮膚ガンの原因になることも。

通常、地上に紫外線が降り注いでも、大気中には煙や霧などの微粒子(エアゾール)や空気分子があるため、散乱してUV指数は弱まります。

一方、山中のように標高が高いところでは、大気の量が少ない上に、大気が通過するオゾン層の吸収も少なくなるため、UV指数は強くなります。そのため標高が1,000m高くなると、UV指数は約10%上がると言われています。

しかも、標高が高い山ほど日陰となる木や地面を覆う草が少なくなるので、登山中、360度全方向からの紫外線を浴びることに。

大気から直接降り注ぐ紫外線だけでなく、雪が残る山では、そこから反射する強力な紫外線にも注意が必要となります。

とはいえ、夏本番はまだ先の話で、そこまで紫外線を気にする必要ってあるの?と油断してしまいがち。ということで、紫外線チェッカー持参で大菩薩嶺に登り、各ポイントでどれくらいUV指数があるのかを実際に計測してみました!

気象庁サイトより

今回の企画にご協力いただいたのは、ヘルスケア&コスメブランド「fracora(フラコラ)」を展開する協和のビューティーアドバイザー・槇田友紀さん

登山はほぼ初心者という槇田さん。コスメメーカーでのビューティーアドバイザーという仕事柄、人一倍肌ケアには気を遣っているそうです。

「日頃から紫外線対策には気を遣っていますが、なにぶん登山初心者なので、登山というアウトドア環境ではどれくらい紫外線からの影響が肌にあるのか、未知数です」と、槇田さん。

登山をそれなりに嗜む人でも、槇田さんのように登山中の日焼け対策の必要性がいまいちわからないという人がいるかもしれません。今回、槇田さんが実際の登山を通じ、身をもって紫外線を体感することで、ケアの大切さをYAMAP MAGAZINE読者に伝えたいと意気込みを語ってくれました。

ノー肌ケアで実証実験開始! 山の紫外線を計測しつつ頂を目指す


訪れたのは、山梨・甲州市と北都留郡丹波山村にまたがる奥秩父山塊系の大菩薩嶺。標高は2,056mで、登りは約2時間、下りは約1時間が目安。上日川峠に無料駐車場があり、そこから登山口にアクセスできます。

公共交通機関でのアクセスは、東京からは新宿駅から中央線や京王線経由で、最寄駅の甲斐大和駅からバスで登山口の上日川峠まで行けます。

大菩薩嶺のトレッキングコースは4パターンありますが、今回は、上日川峠→唐松尾根分岐→雷岩→大菩薩嶺往復→大菩薩峠→唐松尾根分岐→上日川峠のルートである、唐松尾根コースを登りました。

登山口付近の数値

さっそく登山口にて、紫外線チェッカーで計測してみました。今回使用したのは、アマゾンで購入した約1万円の「マザーツール ポケットサイズ紫外線強度計 SP-82UV」。

ちなみに紫外線チェッカーは、量販店などで数百円からさまざまなタイプのものが選べるので、気になる人は使いやすいサイズのものをチェックしてみてください。

登山口付近の紫外線指数は、1021μW/cm2(1㎠あたりの紫外線指数を測ります)。

登山口は最寄駅の甲斐大和駅からバスで約40分山道を上がった地点。だいぶ高いところに来た感覚はありますが、この時点ではまだこれが高いのか低いのかわかりません。

序盤から開けた山道が多く、景観を楽しみながら軽快な足取りで登る槇田さん。取材時は4月後半で、朝晩冷える季節だったものの、快晴の登山日和。

登山口から30分付近で少し息が上がってきました。とはいえ、まだこの時点で山中というよりも舗装された道を歩いています。

休憩ついでに紫外線チェッカーで数着を計測。すると一気に1473μW/cm2にはね上がっていてびっくり!

槇田さんも、「まだあまり歩いていないのに、こんなに数値が上がるんですね……!」と、驚きの反応。出だしからわかりやすく紫外線数値が上がっているのがわかります。

こちらは先ほどの地点からそう通くない、標高1705m付近の福ちゃん荘付近にて。再び紫外線チェッカーで計測すると、今度は1603μW/cm2に。着実に紫外線数値が高くなっています。

そしてこちらは、唐松尾根分岐から少し登った地点にて。紫外線指数は、1883W/cm2。登りのコース全体からするとまだまだ序盤なのに、登山口から比べると、すでに862も数値が上がっています。

この調子で数値がぐんぐん上がると、頂上ではどれくらいの数値が出るのでしょうか。

この日は晴天だったものの、山の空気が冷たく感じられました。槇田さんも、「肌感覚では肌のひりつきやほてりは感じられません」とのこと。

山頂の絶景に心弾むも、お肌は着実にダメージを受けていた…?!

登り始めて約4時間後、ついに登頂に到着しました!

登っている最中も、後方を振り返るとちらほら見えていた富士山ですが、山頂から見る富士山の景観は格別でした。

山頂付近の数値

登頂でさっそく計測。紫外線チェッカーの数値は、1930W/cm2。

山頂では晴れ間が見えたり雲がかかったりして天候が少し不安定だったため、何度か計測してみましたが、最高値で1996W/cm2を叩き出しました。登山口から比べると約1000も数値の差があることがわかります。

今回の実証では、標高が高くなるにつれて確実に紫外線指数が上がることがわかりました。それでは実際に、肌への影響がどれくらいあったのかといえば、結論からいえば、大きな変わりはありませんでした。

当然ながら、槇田さんはこの日、登山をするにあたり、フェイスケアとして顔には入念に日焼け止めを塗り、UVケアを意識した下地とメイクをしていて、顔や腕が赤くなるほどの日焼けには至りませんでした。

そしてこの日、実験的に片腕だけUVカットのアームカバーを装着していた槇田さんですが、こんな気づきも。

「登っている間にアームカバーがずり下がるので、ムラ焼けが心配でした。これから夏場で暑くなっても、やっぱり長袖着用がよさそうです。さらにアームカバーに頼って日焼け止めを塗らないと、肌が少し乾燥するような気がしました」(槇田さん)

ということで、今後本格的な夏山シーズンが来ても、日焼けケアを意識するなら長袖着用がおすすめ。そして長袖を着ていても、容赦なく紫外線は通り抜けて、肌の乾燥にもつながるので、日焼け止めを塗っておくことを推奨します。

槙田さんの所属する協和化粧品株式会社が展開するヘルスケア&コスメブランド「fracora(フラコラ)」には、紫外線対策・肌ケアにピッタリな商品がたくさん。紫外線対策をしたい方、肌ケアグッズをお探しの方は一度メーカーサイトを覗いてみては?

次回の記事では、ビューティーアドバイザー・槇田さん直伝の登山時の日焼け対策として、登山前と後の正しい美肌ケアについてお届けします。

ますます紫外線が高くなるこれからのシーズン。登山時には、ぜひ正しい日焼け対策を!

取材協力/EDIT for FUTURE 写真/駒田達哉