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2019.03.25

主役にも脇役にもなれる小さいやつ。SONYの超小型デジタルカメラ「RX0」

Sakimura Kota

YAMAPスタッフ

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大きさは、スマホの1/4くらい。アクションカメラのようだが、持ってみると想像よりもずっしりとしていてる。表面はひんやりと冷たく、頑丈そうな質感。

ガジェット好きにはたまらない雰囲気を醸すこの物体こそ、SONYの超小型カメラ「RX0」だ。

今回は、登山視点でこのカメラを見てみよう。



すっぽり手のひらに収まる極小サイズ

このカメラの一番の特徴は、そのサイズ感。カメラを握りしめると完全に手のひらに収まってしまうくらいには小型化されている。

引いて見るとその小ささが分かる

登山において、「小ささと軽さ」はそれだけで美点。少しでも荷物を少なくしたい人にとって、このカメラは願ったり叶ったりだろう。また、小さいということは、取り回しがいいということ。ウェアのポケットやサコッシュはもちろん、ザックやカラビナなどに引っ掛けるもよし。後述するが、とても頑丈な作りなので多少荒っぽく扱っても問題ない。

驚くほど早く撮れる

思い立ったらすぐに撮影ができるのも、RX0の特徴だ。起動時間は約1.7秒。一眼レフやスマホ、アクションカメラではありえないスピードだ。ポケットから取り出して5秒以内には美しい写真を撮ることもできる。まさにスナップショット感覚だ。

RX0で撮影
安達太良山の爆裂火口

小さから生まれるメリットは、これだけではない。このカメラ、撮る場所・シーンを選ばないのだ。例えば、草木の間に手を突っ込んで撮ってみたり、トレッキングポールを持っている手でそのまま撮影をしたり。

RXで撮影
草の中に突っ込んでみる
トレッキングポールを持っていてもOK

スマホや一眼レフでは「撮ろう」と思わない状況でも、シャッターを切りたくなってしまうこのカメラは、撮影者の新たなアイデアや発想を生み出すきっかけをくれるかもしれない。

もちろん、撮影した写真はスマホにその場で送れるので、SNSヘの投稿などもスムーズに行える。

山に持って行きたくなる頑丈さ

RX0の防水性と堅牢性はなかなかのものだ。例をあげれば、水深10mの防水性能、2.0mの落下耐性、200kgfの耐荷重など。日常生活はおろか、山行の中でも谷に落としでもしない限りそうそう壊れるものではない

小川の底に置いても、何の問題もない

この頑丈さが、先にあげた小ささとスピードと組み合わさると、RX0の可能性はさらに広がる。地面すれすれだろうが、水の近くだろうが、水の中だろうが、手が届く範囲であれば何も心配せず、気軽に使うことができてしまうのだ。

それでいて、映りは本物

小さくて、すぐに撮れて、頑丈なRX0だが、カメラとしての真価、すなわち写真の仕上がりはどんなものだろうか。

答えは、一眼に肉薄する表現力

スマホよりも広角な24mmのCarl Zeissレンズに、1インチ大型センサー、そして高速画像処理エンジンBIONZ X。極小サイズの機体からは想像もできない、見事な描写力を実現している。

RX0公式より引用

これに関しては、説明をするよりも、見た方が早いだろう。

RX0で撮影
RX0で撮影
RX0で撮影
RX0で撮影
RX0で撮影
RX0で撮影


あるときは主役。またあるときは脇役

小さい・早い・強い・美しい。

ここからは、これらの特長を持つRX0が、具体的に登山で活躍するシーンを「主役」と「脇役」に分けて見ていこう。

主役になるシーン

RX0が主役として大活躍をするシーンは主にふたつ。

ひとつは、悪天候時の山行。もうひとつは、トレイルランニングやファストハイキングのシーンだ。

悪天候

山で天気が崩れたとき、普通であればスマホやカメラは浸水を防ぐために収納をしてしまう。悪天候の山行の写真が極端に少ないのも仕方がない。しかし、RX0であれば雨も気にせず手間もかけずに写真を撮ることができる。

RX0で撮影
モデル:太田江莉奈
山旅日記のロケ中)

この状況であれば、RX0の独壇場だろう。ピンチはチャンス、普段は撮れない写真を思う存分に撮ることができる。

トレラン、ファストハイキング、UL

もうひとつのシーンは、「軽く・少なく・長く・速く」などがテーマになる場面。トレランやファストハイキング、ULといったジャンルがそれに当たるだろう。

トレラン中の撮影シーン
ポケットなどに入れて、気楽に取り出せる

RX0は持ち運びが容易で、起動時間も速い。なおかつ写真の出来映えは一級品なので、「良い写真を撮る」ためのコストを極限まで減らすことができるだろう。

脇役として活躍するシーン

カメラを複数台持っているが、山に2台以上持っていくのは辛いと思ったことがある人は多いだろう。そんな人にとって、RX0はうってつけの機体だ。

RX0は24mmという広角の領域をカバーしているので、例えばメインとなるカメラに55mm以上のレンズを装着すれば、「寄りの写真はメイン機で、引きの写真はRX0で」、というような使い分けが可能になる。RX0のサイズ感と重量を考えれば、おにぎり一個を持っていくよりも断然楽だ。

また、一眼を取り出すまでもないような写真をRX0で捌く(とはいえハイクオリティで)というスタイルも良いだろう。グループ登山の何気ない風景、テントや山小屋の中の様子。

RX0で撮影

RX0はそのサイズ感から、相手にカメラを意識させずに撮ることができる。ときには、撮られたことすら気がつかないほど。山に限らず、日常のスナップショットでも重宝したくなるカメラだ。

愛すべき注意点と隠し玉

ここまでRX0のメリットをあげてきたが、逆に注意点にも触れておこう。ただ、この注意点までも愛せてしまうのがRX0の魅力だ。

単焦点であること

RX0は基本的に単焦点レンズだと考えた方がいい(一応ズームも可能)。単焦点ということは、基本的に自分の足で動いて構図を決めなくてはならない。

RX0で撮影

この試行錯誤が、とても楽しい。ズームレンズに頼った撮影では気がつけない発見も大いにあることだろう。

手ぶれ補正がないこと

RX0には手ぶれ補正がついていない分、シャッターボタンのつくりが絶妙だ。人差し指を置いてみると、まるで吸いつくようなフィット感。そこから軽く押し込むだけでシャッターが切れる。

左が電源ボタン。右がシャッターボタン
もちろん半押しでフォーカスができる

シャッターを切るのに力がいらないので、人差し指を押し込む際に機体が傾いたり、振動することもない。気を抜きすぎるとぶれることもあるが、しっかりとホールドをして撮れば問題なしだ。

見えない世界が視える。超スローモーション

実はこのカメラ、驚きの動画能力を兼ね備えている。960fps(1秒に960コマ)という驚異のスーパースローモーションを撮れるのだ。

一般的な映像が30fps(1秒に30コマ)、スマホについているスローモーション機能が240fps(1秒に240コマ)くらいなので、その遅さは一目瞭然だ。山の中で素早い動きをするシーンはなかなかないかもしれないが、虫や小動物の姿を捉えたり、トレランのワンシーンを撮ってみたりするのは面白いかもしれない。


小さい。早い。強い。そして、美しい。

4拍子揃ったRX0を持って、今までにないアウトドア写真ライフを楽しんでみてはいかがだろうか?


Sakimura Kota

YAMAPスタッフ

Sakimura Kota

YAMAPスタッフ

YAMAPのPR/プロモーションを担当。山では写真と映像を撮ることに燃えている。独自プロジェクト「やまポトレ」を運営中。登山以外では、アニメやバスケを愛する一児の父。 / やまポトレ → https://yama-portrait.com/